ジャズのスタンダードナンバーとして、世界中のミュージシャンに愛され続ける「枯葉」は、その美しいメロディと深い感情表現で知られています。
が、逆に有名すぎて実はあまりよく知らなくないですか?
作曲者の名前すら知りません!!
このブログでは、「枯葉」の誕生から現代に至るまでの歴史と、この曲がジャズ界に与えた影響について軽く深掘ります。深く軽くいきます。
Autumn Leaves 〜枯葉
ジャズのスタンダードといえば枯葉。
ジャズを普段聞かない、という方でもほとんどの方が一度は聞いたことがあるんじゃないでしょうか。
「枯葉」は元々、1945年にフランスでジョゼフ・コスマによって作曲され、詩人ジャック・プレヴェールの詩にメロディをつけた楽曲です。
映画『Les Portes de la nuit』のために作られたこの曲は、その後、英語の歌詞がジョニー・マーサーによって加えられ、「Autumn Leaves」として世界的な名曲となりました。
作曲:ジョゼフ・コスマ
ジョゼフ・コスマ(Joseph Kosma, 1905年10月22日 - 1969年8月7日)は、ハンガリー生まれの作曲家です。
彼はクラシック音楽を学んだ後、フランスに移住しました。
ジャック・プレヴェールやジャン・レノワールなど、当時の著名な詩人や映画監督とのコラボレーションによって、映画音楽の分野で活躍し、多くの映画を手掛けました。
「枯葉」はコスマの最も有名な作品の一つであり、ジャズのスタンダードナンバーとして世界中のミュージシャンに親しまれています。
映画『Les Portes de la nuit』の主題歌に
「枯葉」(フランス語原題:Les Feuilles Mortes、英題:Autumn Leaves)は、
フランスの詩人ジャック・プレヴェールによる詩に、ハンガリー生まれの作曲家ジョゼフ・コスマが1945年にメロディをつけた楽曲です。
この曲は当初、フランス映画『Les Portes de la nuit』(1946年)のために作られました。
映画『Les Portes de la nuit』(「夜の門」という意味)は、1946年に公開されたフランスの映画です。
マルセル・カルネが監督を務め、ジャック・プレヴェールが脚本を手掛けました。
この2人はよく組んでいたそうです。
この映画は、第二次世界大戦後のパリを舞台にしたドラマで、運命的な出会い、愛、そして裏切りを描いています。
映画『Les Portes de la nuit』は、そのビジュアルスタイルと詩的な雰囲気で評価されていますが、当時は商業的に成功したとは言い難い反応でした。
しかし、時間が経つにつれて、この映画はフランス映画史上の重要な作品として再評価され、カルネとプレヴェールの映画作品の中でも特に注目されるようになりました。
ジョゼフ・コスマによって作曲された「枯葉」(Les Feuilles Mortes)は、この映画の主題歌として世界的に有名になりました。
後に英語の歌詞がジョニー・マーサーによって付けられ、「Autumn Leaves」としてアメリカをはじめとする世界中で広く知られるようになりました。
マイルス・デイビスによってジャズのスタンダード曲に
1950年代に入ると、「枯葉」は様々なジャズミュージシャンたちによって広く演奏されるようになり、ジャズスタンダードの地位を確立しました。
特に、マイルス・デイビスやキャノンボール・アダレイによる演奏は、この曲のジャズにおける可能性を広げ、多くのミュージシャンに影響を与えました。
「枯葉」は数えきれないほどのジャズミュージシャンによって表現されています。
この曲のメロディは美しく哀愁を帯びており、秋の情景や失われた愛を思い起こさせます。
美しいメロディと即興の融合
この曲の魅力は、その旋律の美しさだけでなく、ミュージシャンが即興演奏で自らの解釈を加えることでさまざまな表情を見せることにあります。
例えばこのBeegie Adair Trio、1:04あたりまで別モノです。
「枯葉」は演奏する人々によって絶えず新たな命を吹き込まれ、多様な解釈が生み出されています。
まとめ
ジャズのスタンダードナンバー「枯葉」、この哀愁と美しさはこれからも新たなインスピレーションを提供し続けるでしょう。
ジャジーなライフを!